プロジェクト背景
現代製造業の継続的な発展とともに、製造企業がスマート物流への要求をますます高めています。本プロジェクトに携わる企業は、ハイエンド医療用画像機器の研究開発・製造を専門とする国内企業です。画像診断・治療プロセス全体をカバーするハイエンド医療製品を自主的に開発・製造し、革新的な医療情報技術ソリューションを提供しています。インダストリー4.0の潮流の中で、柔軟な生産ニーズが、同社の工場内マテリアルハンドリングの柔軟性と安定性に新たな要求をもたらしています。
プロジェクト概要
生産工程における資材の搬送は企業生産プロセスでの重要な構成部分です。正確かつタイムリーな資材分配は、円滑で安定した生産を確保するための鍵となります。本プロジェクトでは、IPLUSMOBOTはお客様にカスタマイズされたAMRインテリジェント資材分配ソリューションを提供し、工場内の無人資材搬送を実現することで、資材分配効率を大幅に向上させ、正確かつ効率的な資材搬送を確保しました。
プロジェクト詳細
IPLUSMOBOTは、お客様の生産場所に、自社開発の600kg級フレキシブルハンドリングロボットEMMA600をはじめ、呼び出し設備や充電スタンドなどのハードウェア、そして群制御システム「CLOUDIA」など、包括的なスマート物流ロボットソリューションを提供しました。このソリューションにより、倉庫と組立ライン間で、生産に必要な様々な設備や部品を自律的に無人搬送することが可能になりました。
プロジェクト現場では、資材ピッキング指示を受信すると、EMMA600はまず組立ラインに到達し、空の資材台車を取り出し、倉庫エリアに搬送する必要があります。次に、倉庫エリアでスペアパーツを積んだ資材台車を指定された組立ラインに搬送し、実行データを制御コンソールにフィードバックします。タスクが完了すると、EMMA600は自動的に休憩エリアに戻って待機するか、自動充電エリアに入り充電します。
プロジェクトの課題と解決策
— 課題
· 本プロジェクトでは、EMMA600が大きいサイズの台車を搬送する必要があります。作業場の限られた通路内では、AMRのナビゲーションとドッキングの精度と制御能力が求められます。
· 生産工場では、人の往来が絶えない環境は、EMMA600の安定稼働に対するチャレンジとなっています。
— 解決策
· IPLUSMOBOTの無軌道ナビゲーションAMRは、様々なシナリオのアプリケーション要件を満たすために、様々な種類の車輌を搬送できます。同時に、走行中の精密な位置決め制御を備えており、±1cm/1°の停止精度と±2mm/0.2°のドッキング精度を実現し、製造物流業務における高精度の要求に十分対応できます。
· IPLUSMOBOTのAMRは、人と機械の協調作業をサポートし、周囲の動的かつ複雑に変化する環境を自動的に識別・適応します。経路上で障害物に遭遇した場合、自動的に回避、前進、または後退します。また、必要に応じてその場で方向転換し、あらゆる方向へ移動することで、安全かつ正確な輸送を実現します。
導入効果
· 生産ラインの物流効率向上、コスト削減、効率向上 - EMMA600は現在、プロジェクト現場での資材搬送に活用されており、倉庫スタッフを8人(資材準備3人、資材配送4人、配送情報記録1人)から3人(資材準備3人)に削減し、作業効率を大幅に向上させました。
· 資材搬送精度向上 - 柔軟な生産ニーズに対応し、生産プロセスのタクトタイムに合わせて迅速かつ正確に資材を搬送することで、手作業による誤った作業場所への資材搬送によるミスを完全に排除しました。







